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朝焼けの町並み、夕暮れのコンビナート、人のまばらな商店街、真夜中のプラットホーム、カーブミラーの先に広がる海、そんな何気ない風景たちが、僕らの心を揺さぶります。それらは、時には幼い日の想い出を呼び覚まし、時には大切な何を失ったときの喪失感を蘇らせます。
心に留めておきたい名もなき風景遺産、それを僕らは「リマインダーズ」と名付けました。日本各地を駆け巡り、僕らがどんなリマインダーズを拾い集めてきたのか、その旅の軌跡をこれからご案内いたします。
目次
線路沿いを歩く/水辺の物語/山郷へ向かう/知らない街角へ/冬霞の空を望む/夕凪の丘、朝霧の道/それでも春はやってくる/AFTERWORD
REMINDERS(リマインダーズ)
2012年12月29日刊行
価格:1000円 B5判・58ページオールカラー
在庫あり
制作コメント
2012年、僕は東京での生活にピリオドを打ち、故郷の岡山に戻りました。またこの頃から、廃墟写真だけで今後もやっていくのは、ちょっと難しいだろうなあ、と考え始めました。廃墟はそもそも忘れられた存在だったのですが、産業遺産に対する関心が高まったり、戦争遺跡を保存しようという動きが強まるなど、廃墟に注目が集まりだしたのです。
また、廃墟を訪問する人が増えたことから、こうした行為を危険視する動きも広がり、各地の廃墟が取り壊されつつありました。ゆるやかな景気回復も廃墟の撤去に追い風になったようです。
その一方で、時間さえあれば、日本各地を旅行してましたから、旅の中で見てきた、素晴らしいけれど、切なくて、誰にも気に留めてもらえないような風景を、何か1冊の写真集として出してみたい、という気持ちが出てきました。
そこで、相方の一幡氏とともにアイディアを出し合って作ったのが、この写真集です。僕が作った同人誌としては初めて本に背があります。ちょっとした憧れでした。制作自体はとても楽しかったのですが、この時期「ランズエンド08」の制作も重なり、2冊同時進行のスケジュール管理が大変でした。
こんなぜいたくな本作り、もう二度とできないだろうなあ。 大変気に入っている1冊です。
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